個人開発者「個人開発のWebサービスでお金を稼げるのだろうか…アフィリエイトやアドセンスとか種類が色々あるけどどれを選べばいいのか分からない…」
こんな疑問に答えます。
結論から言うと稼げます。
しかし色々と条件や、サービス内容によって向き不向きがあります。
これらを深掘りしていきます。
本記事の内容
- 自分の作った個人開発Webサービスで稼ぐ方法
- マネタイズの様々な方法の解説
- 直接課金は難易度が高いので最初は手を出さない方がよい
- 成果報酬型広告かクリック保証型広告のどちらを選べばよいかを解説
- サービスの特性によって成果報酬型かを考える
本記事を書いている人の実績
- 個人開発歴10年
- 運営しているWebサービスは月間700万〜1,000万PV
- 個人開発したサービスの月間収益は50万〜100万円
Webサービスのマネタイズを知る
まずはWebサービスで収益を上げる方法をおさらいしましょう。
個人開発でのWebサービスで収益を出す場合、大きく以下の2パターンに分かれます。
・ユーザーから直接課金してもらう
・サービスに広告を貼って広告主(広告代理店)から広告売上をもらう
さらに広告モデルはアフィリエイト型モデルとアドセンス(クリック保障)モデルに分かれます。
つまり以下の3つにカテゴライズすることができます。
①直接課金型モデル
②アフィリエイト(成果報酬型)モデル
③アドセンス(クリック保障型)モデル
なお、ECサイトのように直接商品を売って収益を上げるのは、厳密には個人開発のサービスで収益を出すことから外れるのでここでは取り上げません。
また、開発したサービスを第三者に売るM&Aもありますが、これもここでは取り上げません。
それでは3つのモデルを簡単に解説していきます。
①直接課金型モデル
ユーザーから直接課金してもらうモデルです。
例えば、利用料として月額1,000円の売上を上げる形です。
また、フリーミアムモデルで基本的には無料で使えるけどさらに高度な機能を使いたい場合は課金してね、ってのもこのモデルに含まれます。
個人開発で手を出すには一番難易度が高いモデルです。
なぜ難易度が高いのかは後ほど解説します。
②アフィリエイト(成果報酬型)モデル
アフィリエイトはAmazonや楽天のようなECサイトへの商品リンクを貼り、経由して売れた金額の中から決められた料率の金額を売上とするモデルです。
また、直接商品が売れなくても、例えば対象のサービスの会員登録までコンバージョン(成約)すれば売上が発生するモデルもあります。
③アドセンス(クリック保証型)モデル
アドセンス(クリック保障型)モデルは、サービスに貼った広告(バナーやテキスト)がクリックされれば1クリックの単価に応じて売上が発生するモデルです。
「アドセンス」はGoogleが提供しているサービスの名前ですが、この呼称が一般的になったため、Google以外が提供しているクリック保障広告もアドセンスと呼ばれる場合があります。
直接課金型モデルは難易度が高いのでやめておく
さて、いよいよマネタイズの方法ですが、難易度を解説します。
まず、直接課金型モデルは個人開発で扱うには非常に難易度が高いです。
断言しますが慣れないうちは手を出さない方がよいです。
理由は以下になります。
- ユーザーがお金を出すことに対して、納得するほどのサービス内容である必要がある
- 課金しているユーザーに対してサポートをする必要がある
- 個人情報を預かるので情報の取り扱いがかなり大変
月100円でも10円でもユーザーは基本的になかなか財布の紐は緩めてくれません。それが個人で作ったサービスであればなおさらです。
よほどサービス内容に自信があれば別ですが、慣れるまでの間は基本的に個人開発のサービスは無料で攻めるべきです。
次に、課金しているユーザーに対しては大なり小なりのサポートをする必要があるということです。
無料の場合は、例えばバグが多少あったりサービス内容に対してクレームがあっても最悪放置でも問題ありません。
しかし有料サービスの場合、そうはいきません。
24時間365日まではいかなくても、平日の朝〜夕方ぐらいは対応する必要があります。
ただでさえ一人で開発しているのに、ユーザー対応まで行うのは全く現実的ではありません。
最後に、これが最大の理由ですが個人からの直接課金=個人情報を取り扱うということになります。
決済代行サービスを使えば、最大最強禁忌の個人情報「クレジットカード番号」は決済代行サービスに預かってもらうことができます。
しかし、個人名やメールアドレス、いついくら支払ったかなど決済に関する情報は自分のサービスで持つ必要があります。
そうなるとセキュリティを強度に保つ必要があり、その上最悪何か事故があった時の対応も全て自分で対応して責任を負わなくてはなりません。
これでは全く割に合わないので、よほど慣れていない限り個人開発では直接課金型モデルには手を出さない方がよいというのが結論です。
成果報酬型かクリック保証型かはサイトの特性で決める
単価が高いのは成果報酬型です。
成果報酬型はランキングサイトのような商品を紹介するサービスと相性がよいです。
例えば何らかの独自のランキングを自動で構築するサービスを作って、そこからAmazonアフィリエイトに流すのはありです。
独自のランキングという抽象度が高いので、具体的には以下みたいな感じです。
(思いつきで作ったので詰めが甘いです)
- Twitterでツイートされた中で、Amazonへのリンクがあるツイートを抽出して、その数値を元にランキング付けする「ツイッターバズ図書館サービス」(TwitterAPIを使用)
- YouTuberの商品紹介動画を元にした商品紹介サービス。ある商品に対してYouTuberが紹介している人数と、それぞれの動画に付けられた高評価を独自にスコアリングして、カテゴリごとに商品をランキング付けする「YouTuber商品厳選ランキング」(YouTubeAPIを使用)
こんな感じで商品の紹介に何らかの根拠があり、それに基づいた成果報酬型(アフィリエイト)の場合はコンバージョン率が上がります。
しかし、これが大事なところなのですが、逆説的に言うと商品に対して何の根拠も無い場合は成果報酬型は非常に効果が悪くなります。
なぜなのか?
これは少し考えてみれば分かるのですが、まったく根拠がない広告枠でいきなり個別の商品のAmazonリンクが貼ってあっても誰も買いません。
信憑性が全くないからです。
これは自分のサービスで経験済みです。
僕のサービスで取り扱う情報は何でも有りな情報サイトで、いわゆるキュレーションメディアに近い形ですので成果報酬型のアフィリエイトとは全く相性が合いませんでした。
どれぐらい相性が悪かったかというと、一時期Amazonアフィリエイトを導入していた時期がありましたが、当時の月間300万PVに対して収益は月2万円程度でした。
RPM10円以下です。アホです。
一応、検索されたキーワードからAmazonのAPIを使って商品を検索して引っ張ってきたりしたのですがこの程度でした。
売るべき商品が無い場合はクリック保証型を選ぶ
僕のサービスのように直接何かを紹介しないサービスの場合はクリック保証型を選択しましょう。
今のアドネットワークはかなり進歩しているので、自動的に精度の高い広告を表示してくれます。
クリック保証型の最大手はGoogleアドセンスです。とりあえずGoogleアドセンスを選べば間違いはないです。
しかし最近は審査がかなり厳しくなっているようです。
Googleアドセンスの審査が通らない場合や、審査待ちの間はi-mobileやnendなどのクリック保証型のアドネットワークを提供しているサービスを使うのもよいでしょう。
クリック保証型の相場はかなり変動が激しいので一概には言えませんが大体以下ぐらいだと考えてもらえればよいかと思います。
・Googleアドセンス
・RPM=100円〜150円
・nend/i-mobileなどのアドセンス以外
・RPM=30円〜80円
RPM=1000PVあたりの収益額
こう見るといかにGoogleアドセンスが優れているかが分かります。
RPM150円で月3万円稼ぐとした場合の計算は以下になります。
30000円 ÷ 150円 = 200 × 1000pv = 月20万PV
月20万PVというと結構しんどいイメージがあると思いますがそこまで難しい訳ではありません。
確かにブログで20万PVを出すのは至難の技です。
しかしWebサービスを自動化、ランキングなど常に最新の情報を保つようにして、ユーザーにとって有用なコンテンツを優れたUIで提供すれば20万PVは決して難しくありません。
現に僕のサービスは運営開始5ヶ月で20万PVを余裕で突破しました。
サービスの内容がよければPVは叩き出せます。
そして、記事の更新などをしなくても毎月自動で収益を上げてくれるのがWebサービスの最大の長所です。
今回のまとめ
- 個人開発Webサービスのマネタイズは3パターン
- 直接課金型モデルは難易度が高いので慣れないうちは手を出さない
- ランキングサイトのように商品紹介に根拠があるモデルのサービスは成果報酬型を選ぶ
- 商品紹介に根拠が無いサービスの場合は成果報酬型は相性が悪いのでクリック保証型を選ぶ
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は皆さんが気になるマネタイズに関して取り上げました。
売上・収益はWebサービスを評価する一つの大きな指標です。
そしてモチベーションに大きく関わってくる部分です。
個人開発をすることで、スキルを磨いて、経験を積んで、さらにお金まで稼ぐことも現実に可能です。
やらない理由を語るのは簡単ですが、少し先に向かって頑張るためにこの記事があなたの背中を押せれば幸いです。
それではよき個人開発ライフを!